第1回よい音チャット

 

20167月1日  1330~1600

 

出席 稲永氏(サザン音響社長.写真右) 小甲氏 (会社員:写真中央)、 中島代表(写真左)

 

 

 

中島代表:初めての試みで特別な用意はしていません。雑談を目的にしており、特に話が発展しなくても良く、なんでもよいからみなさんと一緒に話してみたい。テーマはオーディオに限らず、自由に、という趣旨で企画しました。

 

 

 

ダミーヘッド、頭外定位やVR(バーチャルリアリティ):

 

以前の研究経験から、実耳で実音を聞いているとき、頭が回転する(動く)と音も変化するが、ヘッドホンでCDなどの音楽受聴時に頭を回転しても音は変化しない。そのため脳は音の方向を見つけ出せないので音像が頭の中に入ってしまう(頭内定位)。(頭が動いている情報が脳に伝わらない)

 

そこで頭の回転を検出して、その角度情報を音楽信号に加えたところヘッドホン受聴で音が頭外に出た(頭外定位)。自分だけでなく、他人でも同じ効果があった。(稲永氏、SONYで商品化済み)

 

 

 

ロボット: 人とロボットの競技(囲碁将棋など)が話題になるが、同じ(性能の)ロボット同士を対戦させたらどうなるか? 先手が必勝か?などの疑問が続出しましたが、答えは出ませんでした。

 

 

 

補聴器

 

中島代表が実際に耳孔挿入型補聴器を使用している感想を紹介。

 

・昔に比べ、サイズ、装着感などほとんどの面で良くなっている。買う前にいろいろな種類のものを試してみたが、装着感の良い耳の中に入れるタイプのものを選んだ。

 

・しかし、実際に装着するとかなり違和感がある。

 

・自分の体内音(歯の当たる音、こすれ音など)が大きく聞こえる。何かを食べる音が大きく聞こえる。

 

・自分の話し声がひずみっぽく大きな音でガンガン聞こえる。そのため自動的に発音を小さくしている。補聴器装着時と取ったときの話声が明らかに大きさ、伸びやかさなどが違った。

 

TVでドラマなどを見るときには装着した方がよい。

 

・装着しているとき他人の話を聞く場合には、黙っている必要がある。

 

・目の前の音だけでなく、周辺の音(日常音、家庭内音)が大きく聞こえる。(ノイズとなる)

 

・はずして他人の声を聴くと、(難聴のせいで高域が聞こえ難いので)低音が勝った音で、固有名詞が聴きとりにくい(子音が分かりにくい)のでつい聞き返してしまう。

 

・音が聴きとりにくい時に手のひらを耳に当てると聴きやすくなるが、それと同じ効果を持つものを「メガネ」ならぬ「ミミガネ」として作りたい。

 

 

 

小甲氏:

 

TOEICのテスト会場では各教室の中央にラジカセが1台しかなく、それから遠い席では聴きとりにくいが、耳に手を当ててしのいでいる。

 

 

 

稲永氏:・最新ではないが箱型補聴器(収音部とイヤホンが分かれたもの)の方が中島代表が抱えてい問題は少ないのでは? と、持参した補聴器を数台紹介。それを使って今お使いの補聴器と比較実験していただけると、面白い事が分かるのでは?(代表了承)

 

・骨伝イヤホンは騒音下での音の伝達に大いに役に立つ。

 

・自分の声の録音を聞くと、自分が聞いている音とかなり違う。(一方、他人の声は、録音と肉声とで大差はない) これは自分の声帯の振動が空気伝搬と骨伝の両方で鼓膜に届いているが、録音には骨伝音が含まれていないから。

 

・音と振動の両面から、「補」聴器として単に補うだけでなく、(鉄腕アトムの100倍の聴力ではないが)本来の耳以上の機能まで「アシスト」することができると面白いモノが出来るのでは?(地獄耳補聴器?とか)

 

・「アシスト」が必要な人の意見やリクエストを良く聞く必要がある。

 

 

 

中島代表:

 

補聴器業界は、使用者と開発者の間にいろいろなブラックボックスが介在し、使用者の切実な思い(ニーズ)が開発側に伝わらないように見受けられる。

 

 

 

<チャットを終えて>

 

中島代表:

 

酒の飲める研究所の話とか、五時過ぎの酒を飲みながらの話など、今回話題があちこちに迷走したこともあったが、いろんな提案も出され、あっという間に時がたち、予定を一時間近くオーバしてしまった。第1回目のチャットとしてはうまくいったかなと思う。

 

 

 

稲永氏:

 

昨日は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

 

いろいろご託を並べた割には舌足らずな点もありましたので、記事を読まれた方に意味が多少なりとも通じ易くするよう、原稿に何か所か筆を入れさせて頂きました。

 

小甲氏:

 

中島代表のご自宅で、音響を専門とする方々の会話の場に自分も居ることができたのはうれしい経験です。会話を聞いていると補聴器の技術は、まだ改善する課題がいろいろあるようですので、より本格的に追及してゆけば、もしかしたら耳が聞こえにくい方でも「音を楽しむ」ことができる時代が訪れるかもしれないと予感しました。